入管法関係の法令の関係についてのおさらい


 みなさんこんにちは、出入国管理及び難民認定法改正案は、様々ありましたが12月8日未明に参議院本会議で可決して成立しました。ニュースを通じてお解りのこととは思いますが、改正案の内容は、大きな方針が謳われているだけです。2019年4月1日に法が施行され実際の行政サービスを行うためには、より具体的な内容を法務省を始めとする関係省庁が作成して施行する必要があります。そこで、今日は入管業務の係る法令の関係を簡単にみていきたいと思います。

1.入管法に関連する法令の体制

 法務省入国管理局のホームページをみると、関係法令のページに出入国管理制度に関連する法律や省令及び告示等が列挙されています。これらの関係性を私なりに整理してみたのが下図の「出入国や在留資格に係る法令の関係」になります。

 日本国憲法を頂点に、改正案が成立した出入国管理及び難民認定法を中心に、入国管理局の設置根拠となる法務省設置法、結婚や国籍に関連する戸籍法を関連法として挙げています。関連する法はこれら以外にも多数存在します。ついで、出入国及び難民認定法の下の階層に、内閣が制定する出入国管理及び難民認定法施行令があり、これは、出入国及び難民認定法を実際に施行するうえでの手続きや端境期の問題の調整などを行い円滑な法律施行を進めます。その下の階層以下は法務省が制定します。省令に分類できる、基準省令・高度専門職令・変更基準省令があります。その下の階層に、審査基準・定住告示・IT告示などの規則や告示があります。日常の行政事務はこれらの法の趣旨を具体化した審査基準等の規則や告示により行われています。法令の仕組みとしては、基本的な趣旨や枠組みを法で定め、日常の行政運営に必要な細部の手順や決まりを、省令・規則・告示などにブレイクダウンして具体化する仕組みになっています。

2.入管法改正のこれから

 項番1でお話ししたように、日常の行政事務(=在留資格審査業務)を行うには、省令・規則・告示などが具体的に決定され公表される必要があります。今回、改正された出入国管理及び難民認定法も、同じことが言えます。在留資格「特定技能」の外国人を具体的にどのような基準(語学力や職業スキル及び市民生活の習熟度)で受け入れるのかは、これからの決定・公表される法務省令と審査基準の具体的内容次第と言えます。国会の審議と違って法務省内部で検討されるので、情報がなかなかオープンになりません。法務省にはできるだけ早く内容を公表して欲しいと思います。また、在留資格「特定技能」が新設されることで、既存の在留資格である「技能」「技術・人文知識・国際業務」「特定活動」などの審査基準の内容や運用に変更があるかも知れません。これも、法務省令と審査基準の具体的内容次第です。これらのことも含め、法務省にはできるだけ早く内容を公表して欲しいと思います。行政書士としては法務省令と審査基準の内容を注視していかなくてはならないと思っています。

3.結び

 出入国管理及び難民認定法の2019年4月1日施行に向けて、法務省を始めとする関係省庁では省令・規則などの制定準備で大変だろうと思います。それに加えて、技能実習制度を始めとする既存の在留資格制度の問題点の棚卸を並行して進めているのですからさらに大変です。急ごしらえ制度になるのではとの懸念もあり、施行当初は混乱があるかも知れません。行政書士である私としては、外国人の皆さんが不当な扱いを受けないように注意していきたいと思います。

本日も最後までご覧いただきありがとうございました。

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