ふたたび外国人留学生の就職


 みなさんこんにちは、今日はふたたび外国人留学生の就職について考えてみたいと思います。前回は、外国人留学生の方が学校を卒業して会社に就職(入社)するときの在留資格と手続きをお話ししました。今日は少し違った角度から外国人留学生の就職を考えてみたいと思います。

1.在留資格「技術・人文知識・国際業務」について

 外国人留学生の方が一般企業に就職する場合は、在留資格を「留学」から「技術・人文知識・国際業務」に変更して入社する場合がほとんどだと思います。在留資格には、その区分ごとに詳細な資格該当要件が設けられています。この資格該当要件を満たさないと入国管理局から在留資格の許可を得ることができません。これを、在留資格「技術・人文知識・国際業務」で考えてみると、これから入社する企業で担当する業務(仕事)が、大学や専門学校で履修した専攻科目の内容が入社後すぐに活用できるものであることが求められています。例えば、学校で簿記や会計学を勉強した留学生は経理業務、外国語を勉強した留学生は翻訳・通訳業務、電気工学を勉強した留学生は設計開発業務といった具合です。このように、多くのサラリーマンが従事している営業や接客に関する仕事には、留学生はなかなか従事することができません。制度上は専門性を持った人材を受け入れることになっているので、普通のサラリーマンの仕事につきにくい状態になっています。

2.新たな在留資格の必要性

 項番1のような状況から、日本で就職を希望する外国人留学生の多くが、企業から内定をいただいても、在留資格の変更ができず入社を諦めたり、就職先が見つからずに就職活動を諦め、最終的には日本を離れていきます。現在の在留資格の制度は経済移民に対する警戒からこのような制度になっています。しかし、少子高齢化で就業人口が減少を続けていることと観光立国化政策を考えると、外国人の就労についてより柔軟な政策をとっていかないと、日本の経済は成長どころか現状維持も難しくなるのではないかと思います。政府の骨太の方針でも、外国人材受入れについての政策が盛り込まれていますが、製造業・農業などの一次産業二次産業の即戦力となる生産の担い手を海外から受け入れることが中心です。外国人留学生の就職での取り扱いについては多くは触れられていません。

 私は、外国人留学生が日本の企業に就職しやすい制度を設けていくことが必要だと思います。日本に少なくとも3年以上は在留しており、日本の環境と日本語に慣れている留学生の就職の機会を増やすことが、日本の企業にとって望ましいと思います。日本での仕事に十分な日本語能力と基礎学力や国家資格があれば、日本の企業での就職ができるよう新たな在留資格を設ける必要があると思います。この内容を在留資格「高度一般職」と位置づけ具体的な提言を行っている研究会もあります。留学生の現状に問題を感じている行政書士も多いのだと感じています。日本で就職できる可能性が高まれば、留学生の勉学意欲も高まることが期待されます。反面、本来の意図を隠して留学するケースに対しては、在留資格審査の厳格化と取締りの強化をしていくことが必要でしょう。留学生全体のイメージダウンは望ましいことではありません。

4.結び

 日本で就職して働きたいと思っている留学生が希望する仕事に就いて、仕事で活躍してくれれば人材不足に悩む企業に一定の効果があると思います。また、海外の多くの企業では、国籍性別などを問わず、様々な人が共同して仕事を行っています。国際化が加速するなかではその流れは止まらないと思います。

本日も最後までご覧いただきありがとうございました。

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