最近のNHKニュースなどをみて


 みなさんこんにちは、今週に入ってNHKの番組(「クローズアップ現代!」と「朝7時のニュース」など)で、医療保険制度に関連する話題が取り上げられています。2つ以上の番組で取り上げているということは、NHKもそれなりの関心をもって問題を取り上げ、制度への疑問を投げかけているのではと思います。今日はこのことについてお話したいと思います。今日するお話は、全くの個人的な感想です。そのような観点でご覧ください。

1.医療保険制度とは

 日本の医療保険制度は、大正時代に起源があると昔学校で習った記憶があります。それが、戦時中の昭和17年に国民皆保険制度として法定された記憶しています。これは、国全体で大きな相互扶助の仕組みつくって、国民がその能力に応じて費用を負担してお金(保険料)をまとめて、大きな基金(健康保険組合等)をつくります。私たちが病気になって病院などで治療を受けたときは、医療費の一部を負担し残りは、基金と国の財政(税金)から負担してもらいます。例えば、全体で50,000円の医療費がかかったとすると、個人の負担が30%の15,000円、残り70%の35,000円を基金と国の財政が負担します。このように、医療保険制度は助け合いの制度ですから、医療保険の保険料と税金を支払った人とその家族が制度の恩恵を受け、病気になったときに、医療費の負担が過大にならないように助けあっているという制度です。

2.NHKの取り上げた話題

(1)外国でかかった医療費の不正請求

 私たちが旅行や仕事などの短期の滞在で海外に行ったときに、病気やケガなどで病院等の治療を受けた場合は、医療費は原則全額自己負担となる場合が多いです。長期滞在で滞在国の医療制度に加入できればその制度を利用できますが、国によって制度は異なります。また、アメリカのように医療保険制度が未整備な国もあります。日本の医療保険制度では、このような海外で負担した医療費の一部を健康保険組合等が負担して、加入者に還付する制度があります。この制度を利用して架空請求をする例が増加しているというニュースがありました。

 このニュースを見て私が思ったのは、日本の役所や健康保険組合は、保険料で集めた基金を守るために、請求のために提出された書類をキチンと調査して裏付けとり、裏付けがあるものにだけ医療費を還付しているということです。海外で作成された領収書や診断書でも相手の医療機関などに連絡をとって裏付けをとっていました。申請する側の違法行為に対する軽い気持ちと審査する側の制度を守る真摯な気持ちとの落差を感じました。また、このような不正請求は、医療費の給付を受ける病院等の医療機関の側にもあり、これまで多数の問題がニュースになっていたと思います。

 高齢化で保険料と自己負担額が増えているなかで、不正な請求を見逃し続けると医療保険制度が壊れてしまい、さらに自己負担額が増えるのではないかとの危機感を感じます。そうなると、収入の少ないひとは、医療費の負担を重荷に感じて、重篤になるまで病院等で治療を受けないことになったりして、国内で生活する人の安全衛生が脅かされます。制度自体を維持するためにも、不正のできない制度の研究や申請手続きと審査手続きのIT化(AIやRPA)を使って効率化していくことが必要だと感じました。

(2)外国人の医療目的での滞在

 病気のある外国人が治療目的のため日本で3ケ月以上滞在するには、在留資格「特定活動(医療)」を取得して滞在することが必要です。この場合には、日本では医療保険制度に加入できないため医療費は全額自己負担になります。これは、私たちが日本以外の国で治療を受ける場合も同じです。単純に比較できませんが、難病の子供に海外で治療を受けさせるためにターミナル駅などで募金を行っていることがあります。これは、海外での治療のための渡航費、滞在費、医療費が全額自己負担のため、一般家庭の負担能力を超えているからです。ある意味、生きる権利をお金が阻害しているとも言えます。一方、人は自分の生命と財産を守ろうとします。死ぬかもしれないと思ったら考えられ方法を手を尽くして調べて、自分の身を守ります。

 「クローズアップ現代!」問題になっていたのは、もともと病気のある人が在留資格「留学」や「家族滞在」などで日本に来て、医療保険に加入し来日した後さほど時間が経過しないうちに、高額の医療費がかかる治療を受けているケースがあるということでした。このような場合は、日本滞在の目的に疑問が出るということです。外国人は多くの人が国民健康保険に加入します。国民健康保険の保険料は、一般的には所得割・均等割・平等割の3階立てになっています。来日して間もなく国民健康保険に加入すると、所得割が算定できないので保険料は均等割と平等割だけになります。条件が合うと減額制度で保険料が安くなる場合もあります。また、保険料を滞納していても、人権的な配慮から一定期間は保険証を取り上げられないので治療をうけることができます。

 そうすると、僅かな保険料を負担して治療が終わると帰国してしまう外国人が多数出ると、3割の自己負担で医療を受け、残りの7割は基金と税金が医療費を負担するといことになります。これは財政的には問題です。財政負担が海外に流出していることになります。本来なら健康を回復したら在留資格に基づく活動を日本で行い、日本での納税に寄与してほしいところです。雑な言葉ですが利用されているだけになっています。制度の趣旨とは関係なく、自分自身の生命は守りたいので、利用できるものは利用するだけという意識があるように思います。私たちは、日本の医療保険制度なかでずっと生活してきたので、相互扶助や困ったときの救済方法を知っています。外国人は全体像を知らないまま、仕組みの一部だけを利用します。そこには、罪悪感が薄い気がします。反面、自分自身の生死にかかわる問題なので、なりふり構わずになるのは理解できます。

 この問題は、どう対処すればいいでしょうか。前提として医療機関は病気を訴える患者がいれば治療しなければなりません。そのうえでどう考えるべきでしょうか。現在の在留資格申請には健康について特に申告するところはありません。健康診断を義務付けるのは体制と費用の面で難しい気がします。一方で、医療保険の加入要件を厳しくすることは可能だと思います。かつては、健康保険の加入要件は、日本に1年以上滞在することが条件になっていました。しかし、現在は3ケ月です。これを6ケ月程度に伸ばしても良いのではないかと思います。また、保険料も外国での所得をもとに算出するようにしても良いのではないかと思います。ただ、このようにすると相互主義の観点で日本人が海外で同じような扱いを受けることになるかも知れません。また、番組のなかでも説明されていましたが、実態の把握がまだ十分といえないようです。人権に配慮したうえで医療保険制度の維持に寄与する対策が必要だと思います。なお、平成30年度から国民健康保険の制度が変わって、一部業務の運営を都道府県単位にしたところがあったと思います。対策実施のうえではいい方向に働きそうな気がします。

3.結び

 東京オリンピックに向けて日本に滞在する外国人が増え、就労人口減少による人手不足を補完するために、外国人の就労者の受入れを拡大する閣議決定もありました。今回取り上げた医療保険制度に係る問題だけでなく、他の分野でも、外国人の処遇に対する検討をし直す必要があることを感じています。

 今日は、全くの感想文でした。最後までご覧いただきありがとうございました。
 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です