許認可のあれこれ (その3)補助金


みなさんこんにちは、今日も許認可に関連するお話をしたいと思います。ストーレートに許認可というわけではありませんが、役所から交付される補助金のお話しをしたいと思います。例として「IT導入補助金」取上げお話ししたいと思います。行政書士は、このような補助金申請の申請書や添付資料の作成も行っています。

1.役所の機能としての補助金

国、都道府県、市町村のそれぞれが、補助金や支援金など様々な名称で、個人や団体に対して金銭を交付してその活動を支援しています。これは所得再分配機能などと呼ばれ、行政機能の一つの柱になっています。個人や企業団体から集めた税金や公的資金などを、個人の生活の支援や企業団体の活動支援のために、個別に交付しています。交付されるのは公的なお金ですから、目的に応じた適正な使用を求められます。虚偽の内容や不正な目的で使用されることは許されません。

2.交付の流れ

支援金や補助金がどのような流れで個人や団体に交付されていくかをみてみましょう。制度の目的や対象により、細かい部分には違いがありますが、大きな流れは、募集の公告→交付申請の受付→申請内容の審査→交付・不交付の決定→実際の交付→利用実績の報告・実態調査、というようになっています。

これを、経済産業省が主導して行っている「IT導入補助金」を例にみてみたいと思います。この補助金は少し変則的な制度をとっています。「IT導入補助金」は中小企業や個人事業主が、IT基盤の強化による経営の合理化により、経営体質の強化を図ることをを目的にしています。ITベンダーからソフトウェアやサービスを購
入した、中小企業や個人事業主が補助金の対象です。平成30年は、4月20日から6月4日の期間で第1回の募集がありました。現在は、6月20日から8月3日までの第2回の募集期間中です。第3回は8月中旬以降に予定されています。

「IT導入補助金」の申請方法は製品サービスを購入する顧客(中小企業・個人事業主、制度では申請者)とITベンダー(制度ではIT導入支援事業者)が共同する形で行います。申請では、ITベンダーが提供するソフトウェア製品とサービスを使用して、顧客の抱える経営上の課題を解決して経営が拡大できるかが審査されます。審査の結果、交付が決定すると、顧客に対して交付決定で認定された額の補助金が交付されます。交付される金銭の原資は公的資金ですから、補助金が適正に利用され所定の効果を上げているかを確認するため、事業実施効果報告(5年間)の提出が求められます。報告を提出させることで、補助金を適正に利用して効果を上げているかを確認します。また、同時に国の政策の効果測定にも使用されます。政策を継続するか終了するかの判断材料になっていきます。

補助金や支援金は、公的資金を使って個人の生活や事業を支援することを目的としています。制度を利用するときは、制度の目的や対象者を確かめて申請することが必要です。また、自身の抱える問題を、制度を利用してどう解決するかも考えておく必要があります。役所側も担当職員を設けて制度が適正に利用されるようチェックしています。行政書士はこのようなとき、制度を利用する方が的確な申請を行い適正に制度を利用できるよう支援を行っています。

3.結び

今回、例として取上げた「IT導入補助金」は、手続が全てWEB上で行われています。行政も紙と印鑑を前提とした事務から変化しています。電子化が進むのは、行政の効率化にとっては好ましいことです。しかし、パソコンやスマホの操作に問題を抱えている方の対処や、書類の真正の担保、印鑑に代わる認証の方法、印紙(証紙)に代わる手数料の納入方法などの課題があります。これらの課題に何らかの対策を行わないと、行政手続きの電子化は急激には進まないと私は思います。制度ごとに順次検討して対策していく現在の状態がしばらくは続くのでしょう。日本は他の国に比べ慎重に進めていると思います。

(参考)「IT導入補助金」のURL ; https://www.it-hojo.jp

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