人生のエンディングを考える(その8)-おひとり様の終活-


 今日は、これまでと少し方向性を変えておひとり様の終活についてお話したいと思います。かく言う私もおひとり様のひとりです。おひとり様の特質は、後を引き継ぐ人がいないことです。後のことはすべて、他人頼みになります。自分らしく最期を迎えたいとしても、その思いを汲んでもらうのはなかなか難しいと思ってしまいます。自分らしく最期を迎え、自分の人生を終いにするには、誰かにお願いをすることになります。そのために、何をしておいたら良いでしょう。

1.ストーリーを用意する

 おひとり様が自分らしく人生を終うには、自分のエンディングのストーリーをまとめ、生きている間に準備してしまうことが必要です。自分の終りが近づいたら、お願いした方々に決められたストーリーに従って、実行に移していただくことになります。そのために必要なことを少しお話ししたいと思います。

(1)遺言書
 遺言書で自分の死後のことについて基本的な内容をまとめておきます。財産のことや遺品のことについて、後の処理方法を具体的に示していきます。少なくとも、財産の遺贈や遺品の処理そして葬儀とお墓のことを書いておく必要があると思います。また、遺言書を残していることを信頼できる方に伝えておくか、預けておく必要があります。私個人としては。公正証書遺言を作成して公証役場に預け、そのことを信頼できる人か死後のことを委任する人に伝えておけばいいのではないかと思います。

(2)身元保証サービス・見守りサービス
 老いの進行につれて、心身の状況に不安が増してきます。また、入院や手術が必要になることもあります。そのようなとき、身元保証サービスや見守りサービスが役に立ちます。病院で入院や手術が必要な時は、家族がいる方は家族が身元保証人になって病院に対する信用を担保します。しかし、おひとり様の場合は、そのような人がいないため入院や手術を病院から断られてしまう場合があります。また、異変を察知してもらえず重篤な状況になってしまう可能性もあります。このようなときに備えて、身元保証サービスや見守りサービスを利用する方法があります。サービスの利用にあたっては、事業者とじっくりと納得がいくまで話し合って、意思表示の内容や条件を示してください。事業者は意思表示を代わりに行う場面も想定されますからとても大切です。話し合った結果が、身元保証の条件書、終末期医療の指示書などの形で残ります。

(3)任意後見契約
 認知症などの影響で、意思表示の能力が不十分な状況になると、周囲の人がどうして良いかわからなくなり、自分のことをどう処置すれば良いか決められなくなります。このような時のために、任意後見制度があります。後見人は自分自身の意思表示に助言したり、誤った意思表示を取り消すことができます。意思能力が十分なうちに、信頼できる人や弁護士・司法書士・行政書士などと任意後見契約を結んでおくと、意思表示能力が衰えてきたときに有効です。

(4)死後委任契約
 自分の死後の諸手続きや葬儀と埋葬の実施及び遺品整理などについて、生前に処置方法を決めて事業者と契約しておくことです。自分が死亡したあと事業者が契約に従って処置を行い、家族が行う役割の多くを行って、自身の最期の処理をしてくれます。

3.結び

 自分の終いの準備のお話を唐突にしてしまいました。私の場合は、その前に介護が必要な時どうするか、健康を維持して老いの進行を遅くするのにどうするかなど、考えることはいろいろあると思っています。やはり、できるだけ健康で長生きしたいのが一番の希望です。人生は一度ですから。
 
 本日も最後までご覧いただきありがとうございました。

(参考文献)
民法Ⅳ補訂版 親族・相続 内田貴 2004年 東京大学出版会
終活の教科書 クラブツーリズム編 2013年 辰巳出版株式会社
相続の諸手続きと届出がすべてわかる本 弁護士河原崎弘監修 2016年 成美堂出版 
一般社団法人日本相続学会講義資料2018

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