人生のエンディングを考える(その5)-自分自身の身の回りのこと(その1)-


 みなさんこんにちは、「人生のエンディングを考える」をテーマにこのところお話しています。これまでは、あとを引き継ぐ人たちへのメッセージである遺言と、財産などを引き継ぐ相続のお話しをしてきました。今回からは、自分自身の身の回りことについてお話をしたいと思います。人生が終わるとき、後の人たちに引き継がないで、自分限りで終わりになることもいろいろあります。それは、どのように整理され区切りをつけて行けばよいでしょうか。それを一度、見ておくのも必要はないでしょうか。私は単身で生活していますので、このことを知っておかないと他の人にあとのことを頼むことすらできないので、尚更みておく必要があると思いました。

1.どんなことがあるのか

 自分の身の回りのことにはどんなものがあるのかまずは考えてみたいと思います。私たちの生活は、衣食住を基本して趣味や娯楽など様々な要素で成り立っています。その要素も義務的なものから個人の自由に委ねられているものまで様々あると思います。ここでは、(1)契約関係(2)遺品関係(3)自分に専属のこと(4)対人関係(5)健康福祉(6)その他に分類して考えてみたいと思います。まず、どんな事柄があるか拾っていこうと思います。

(1)契約関係
   各種利用の契約   電気・ガス・上下水道・固定電話・
             携帯電話・インターネット・NHK・ケーブルテレビ
   金融関係の契約   クレジットカード・カードローン・個別のローン契約
   金銭的な権利    航空会社のマイレージ・各種ポイントカード・
             貸金庫の中・各種会員権(ゴルフ・スポーツクラブ)
   個人との約束    物の貸し借り・金銭貸し借り・役務の約束
   組織との約束    所属団体・団体の役職・役務の提供・拠出した財産

(2)遺品関係
   生活用品      家具・電化製品・衣服・寝具類・食器類
   記録的なもの    日記・手帳・写真・ビデオ(データも含めて)・
             パソコンのデータ・メール
   趣味的なもの    蔵書・収集品
   仕事        道具・台帳・記録類

(3)自分に専属のこと
   お墓葬儀      お墓の購入・葬儀の方法・供養を誰に頼む・献体の申出
   身分関係      死亡届・パスポート・マイナンバーカード・
             運転免許・各種公的資格・表彰状・記念品

(4)対人関係
   死亡時の連絡    連絡を取って欲しい人・連絡を取って欲しくない人

(5)健康福祉
   健康保険      保険証・保険料・サービスの給付
   介護保険      保険証・保険料・サービスの給付
   年金        年金手帳・保険料・給付金
   福祉サービス    資格証・利用料・サービスの給付
   医療        病院等の診察券・診察料・薬代・健康管理の記録

(6)その他

 相続財産になりにくいものを大まかにあげてみましたが、いろいろあります。人生の総まとめになるので大変です。まずは、どんなことがあるか、自分の周りを振り返って拾い出してみてください。それから、やっておく必要があることとそうでもないことに仕分けして、優先順位をつけて取り組むことになると私は思いました。遺言書に残す事柄とそうでもない事柄を分けて考えることも必要でしょう。

2.整理することの大切さ

 このように、自分の身の回りには様々な事柄あります。自分の終着点まで自分の想いを大事にしたいと思うとき、自分の身の回りのことを整理しておき、何をどうするかをあらかじめ決めておくことは大切だと思います。そして、それを文書など他の人のわかる形で残しておくことが必要でしょう。必要なときには、第三者と契約の形にして、自身の死後の整理を準備することも必要でしょう。そのようなときに役立つのが、最近、注目されているエンディングノートの作成です。エンディングノートには、自身の人生の終わりに準備しておくべきことが示されています。ノートに書き込みながら、自分のことを考え、周りの人のことを考え整理していきます。そのようにして、ノートが出来上がると、自分のエンディングのプランが出来上がります。エンディングノートは様々なものがあります。自身と相性のいいエンディングノートを書店やネットショップで探すのも、自分の人生のまとめ方を考えるいい機会になります。エンディングノートづくりを始めると、時間と労力が必要です。仕事などで忙しいとなかなか進まないかも知れませんが、焦る必要もないと思います。とはいえ、自身の体力と判断力がしっかりしているうちに始めるべきことではあります。

4.結び

 今日は、いわゆる「終活」のスタートラインのお話になってしまいました。自分らしい人生の終わりを考え、それを残して後の人に託すことができるようになれば良いと思います。

本日も最後までご覧いただきありがとうございました。

(参考文献)
民法Ⅳ補訂版 親族・相続 内田貴 2004年 東京大学出版会
法律学小辞典第4版補訂版 2008年 有斐閣
終活の教科書 クラブツーリズム編 2013年 辰巳出版株式会社
相続の諸手続きと届出がすべてわかる本 弁護士河原崎弘監修 2016年 成美堂出版 

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