人生のエンディングを考える(その4)-遺言について(その3)-


みなさんこんにちは、今日も遺言についてお話ししたいと思います。前回は、遺言の形式などについて、お話ししました。今回は、遺言をしないで死亡した場合はどうなるのかについて、お話したいと思います。

1. 法定相続

皆さんは、「法定相続」という言葉は聞いたことがあると思います。文字通り民法の規定に従って遺産を相続することになります。相続するときの遺産の割合は、以前にもお示しした図1のとおりです。

 法定相続した場合は、不動産(土地・建物)・預貯金・有価証券等の財産は、相続割合に応じた持分で共有することになります。また、負債(借金等)についても、相続割合に応じた分を負担することになります。

2.遺産分割協議

 相続した財産について最終的な帰属を誰にするかを決めるのが遺産分割協議です。すべての遺産を法定相続の割合のまま分割することも可能ですが、例えば土地であれば共有のままか1つの土地を持分に応じて分割(分筆)することになります。これだと、現実的には使用しにくいものなります。そこで、相続人全員が話し合って相続した財産の帰属を決定する話し合いをします。これを遺産分割協議といいます。遺産分割協議では、財産の配分は法定相続分に縛られません。相続人の間で納得する形で決定できれば、それが尊重されます。

3.それよりも

 遺言をしなくても、法律の規定と相続人の話し合いで遺産は引き継がれていきます。そうではありますが、引き継ぐものを残す方の想いが形になって引き継がれていくためには、遺言を作っておかないと、それが実現できないことがあります。社会に貢献したい想いをお持ちの方が、地域のために寄付したいと想っていたとしても、遺言がないと実現できないかも知れません。身の回りのめんどうをみてくれた方に、感謝を形で表わしたいと思っていたとしても、それが実現できないかも知れません。遺産の相続に限らず、ご自身の想いを伝えておきたいことがあれば、遺言を作っておいた方が良いと思います。いろいろ申しましたが、私の言いたいことはこれです。

4.結び

 ここまで遺言について4回にわたりお話しました。後を引き継ぐ人にメッセージを残し、終わりを迎えることは意味のあることです。次回以降は人生の終わりに向けての自分の身の周りのことをお話しできればと思います。

 本日も最後までご覧いただきありがとうございました。

(参考文献)
民法Ⅳ補訂版 親族・相続 内田貴 2004年 東京大学出版会
法律学小辞典第4版補訂版 2008年 有斐閣
終活の教科書 クラブツーリズム編 2013年 辰巳出版株式会社
相続の諸手続きと届出がすべてわかる本 弁護士河原崎弘監修 2016年 成美堂出版 

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