定住者について(その3)


みなさんこんにちは、今日も外国人の方の在留資格(ビザ)についてお話ししたいと思います。今回も前回に引き続き「定住者」を取り上げていきます。前回は、「日系人」「配偶者」「子」についてお話ししました。特に「配偶者」と「子」は複雑で、適切な在留資格(ビザ)の判別が難しいのが、お解りいただけたかと思います。今日も、引き続きまいります。

1.養子について

 養子は実の親子関係にない人を、養子縁組の手続によって、養親との間で法律上の嫡出子の関係結んだ人を言います。入管法でも6歳未満の養子について定住者告示第6号で規定されています。

 入管法では、日本人の特別養子以外は当然に入国と在留が認められていません。そこで、6歳未満の養子について「定住者」として入国と在留を認めることにしています。在留資格(ビザ)が認められるには、養親がつぎの条件に該当する場合、6歳未満の養子に「定住者」の在留資格(ビザ)が認められます。

 ① 日本人
 ② 永住者
 ③ 1年以上の在留期間を指定されている定住者
 ④ 特別永住者

 養親が、これらの条件に該当する場合に、養子に「定住者」の在留資格(ビザ)が認められます。

2.中国在留邦人関係

 定住者告示第8号では、第二次世界大戦末期の中国等での混乱の影響で、日本に帰国することができず、中国等に残留した日本人及びその家族などについて定住者として規定しています。

 ① 中国の地域における昭和20年8月9日以後の混乱等の状況の下で
   本邦に引き揚げることなく同年9月2日以前から引き続き中国の地
   域に居住している者であって同日において日本国民として本邦に本
   籍を有していたもの
 ② 前記①を両親として昭和20年9月3日以後中国の地域で出生し,
   引き続き中国の地域に居住している者
 ③ 中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦
   人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律施行規則(平成6年
   厚生省令第63号)第1条第1号若しくは第2号又は第2条第1号
   若しくは第2号に該当する者
 ④ 中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦
   人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律(平成6年法律第3
   0号)第2条第1項に規定する中国残留邦人等であって同条第4項
   に規定する永住帰国により本邦に在留する者(以下「永住帰国中国
   残留邦人等」という。)と本邦で生活を共にするために本邦に入国
   する当該永住帰国中国残留邦人等の親族であって次のいずれかに該
   当するもの
   (ⅰ)配偶者
   (ⅱ)20歳未満の実子(配偶者のないものに限る。)
   (ⅲ)日常生活又は社会生活に相当程度の障害がある実子(配偶者の
   ないものに限る。)であって当該永住帰国中国残留邦人等又は
   その配偶者の扶養を受けているもの
   (ⅳ)実子であって当該永住帰国中国残留邦人等(55歳以上である
      もの又は日常生活若しくは社会生活に相当程度の障害があるも
      のに限る。)の永住帰国後の早期の自立の促進及び生活の安定
      のために必要な扶養を行うため本邦で生活を共にすることが最
      も適当である者として当該永住帰国中国残留邦人等から申出の
      あったもの
   (ⅴ)前記(ⅳ)に規定する者の配偶者
 ⑤ 6歳に達する前から引き続き前記①から③までのいずれかに該当す
   る者と同居し(通学その他の理由により一時的にこれらの者と別居
   する場合を含む。以下同じ。),かつ,これらの者の扶養を受けて
   いる,又は6歳に達する前から婚姻若しくは就職するまでの間引き
   続きこれらの者と同居し,かつ,これらの者の扶養を受けていたこ
   れらの者の養子又は配偶者の婚姻前の子

 ①は日本国籍を有していた人ですので1世ということができます。②は①の子ですので2世になります。③は、昭和20年8月9日以降の中国における混乱のなかで、日本人を両親として戸籍を有する資格を持ちながら、戸籍を有することが出来なかった方、及び、昭和20年8月9日以前から日本人を両親が中国に居住しており、昭和20年9月3日以降に中国で出生して、引き続き中国に居住している人、そして、樺太(ロシアのサハリン)において、同様の状況にあった人が該当します。④は永住帰国中国残留邦人等の親族、⑤は①から③の該当者の養子及び前婚の子を対象としています。

3.在留資格(ビザ)を認められるには

 ここまで、「定住者」の在留資格の要件をみてきました。実際に在留資格(ビザ)を認められるには、入国管理局の審査をとおり許可を受けなくてはなりません。審査のときに重視されるのは

 ① 身元が信頼できるか    出自や経歴及び家族関係は信用できるか

 ② 素行に問題がないか    犯罪などの経歴がなく、日本社会に融和して生活できるか

 ③ 生活力があるか      住居があり、生活費を賄える確実な手段があるのか

 特に②は、定住者告示3号、4号、5号ハ、6号ハ、では、特に求められる条件です。

3.結び
 
今回までが、法務省の定める「定住者告示」に該当する方々についての内容になります。次回は、定住者告示外のことについてお話ししたいと思います。

 本日も最後までご覧いただきありがとうございました。

(参考文献)
「出入国管理」パンフレット(2017)     2017年    法務省入国管理局
出入国管理法令集(改訂第19版)     201612月  公益財団法人 入管協会
よくわかる入管手続 第5版        20177月  佐野秀雄 佐野誠 共著 日本加除出版
詳説 入管法の実務 新版         201710月  山脇康嗣著 新日本法規出版
ひと目でわかる外国人の入国・在留案内 15訂版 20162月  出入国管理法令研究会編 日本加除出版

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